建築石材の実例集.29 「壁の落書き消し」
△月×日 グラフィティ(悪戯書き)は、その地域特有のセンスなのかもしれません。時に、マスコミ等でも採り上げられ、行政や、地域の方々の戦いが始まります・・・。
詰まる所、追いかけっこの繰り返し故に、常に限りなく元の状態に戻しておく事、綺麗な状態にしておくことが最善の方策の一つであることは、間違いないようです・・・。
グラフィティ除去にまつわる二つの事例です。
※ ケース1 都心部に展開の、世界的な宝石ブランド店の外壁面への仕儀。ケアのご依頼は、担当ゼネコン経由管理担当専任のクルーからでした。
通常「落書き」と聞けば、市販の油性ペイントを悪用することがほとんどですが、このケースは非情に稀(まれ)な水性ペイントを利用したもの。
外装に貼られた大理石ゴバレベージュ
のシックなベージュ色にくっきり。サインの様な何やら?です。
施工前 施工中
※ ケース2 (建築石材の事例.6 でも紹介)
世界的ブランド店にも通ずる、地下街への階段壁画。その白タイルに今度は、何時もながら?の油性ペイントに因るもの・・・。
施工前 施工後
- 必要箇所の養生、除塵。
- 清水でたっぷり洗浄。
- 双方、それぞれに異なったペイントに対する専用除去剤を細心の注意を払いながら塗布。そのケミカル効果を見ます。
- ターゲットとなる落書き部分のケミカル効果を確認して、除去。
- 清水にて十分に洗浄し、乾燥させます。
さて、「落書き」除去と聞けば、ほとんどの管理ご担当者・専任クルーの方々に、市販のシンナー等で抜き取ろうとなさるのではないでしょうか?
これがそもそもの勘違いなのでしょう・・・。この記事は平成15年11月・日本石材工業新聞社発行の私の冊子「石の汚れ、あきらめないで!」(16ページ参照)にも記した留意点であります。
グラフィティでは、落書きされたターゲット、素材、悪用したペイントの種類など充分な精査をせずに対応するのは、私のいう「第三次汚染」への波及が憂慮される行為。慎重にも慎重な対応が不可欠です。
例えば、ケース2・タイルへの落書き。
私の施工前落書きされた絵?がボケて見えますね。これはご担当者が前述(シンナー等云々)の処置を熱心に施された結果です。いわば除去をより困難にしてしまった結果です。
ケース1でも、私へのご依頼の前には、曰く、散々なる御苦労があった由。その痕跡がアリアリでした。
※ ケース3 2016/3/9
愛知県名古屋市や郊外に多くの店舗を持つ著名「パチンコ店」
リニューアルした系列店の大理石ブース(トイレ)に油性の落書き・・・
「神は〜」の複数の油性落書き・・・
テスト施工で「神」の1文字を消してみます。
施工前 テスト後
工程: 除塵 → 清水洗浄 → 乾燥
特殊な専用除去剤塗布 → 時間を診て浮き出た「落書き文字」を除去しますが、残余は工程を繰り返します。
落書きが消えて、元の綺麗なトイレになりました。
建造物の外壁や床などの経年劣化、綺麗に磨きます!
今まで、落ちなかった石材のシミや黒ズミの劣化汚れ・油性スプレーなどの落書きも消します!
石材洗浄はリフォームするより、早く安くお手軽です。
まずは、石材クリーニングの実績 → 施工事例集をご覧下さい。