建築石材の実例集.38 「お風呂タイルの汚れ」
△月□日 ケアサポートは、石の「ケア」だけではありません。
デイケアサービス施設も、今や市民生活に浸透したケアのひとつですね。
今回は建設後わずか1年半目の特別老人養護施設の浴室のタイルに、「これでもか!」といわんばかりにスケール化して蓄積された「エフロ」除去のケースです。
諸石材に噴出した「エフロ」については、既に本稿NO.8,15,17,21,25,そして最近のNO.34でもご紹介しておりますので、ご参照ください。
利用者が一日の疲れを癒すはずの浴室で、湯船に浸かりながら、しっかりスケールと化したエフロのタイルを眺めざるを得ない時間は、何となく不快感があり、足の裏にもヌメリを感じるなど、危険すら感じさせます。
「利用者に入浴を躊躇されることもあります・・・」とは、ご担当管理者の謂いでした。
施工前 施工後
幾度も清掃クリーニング業者の方にも依頼され、その都度、かなりの高圧洗浄などを試みるも、結果は今日目に見えるが如し、ということで、今回のご依頼となったわけです。
本案件の手順は、先の事例にご紹介したものと基本的に変わりませんが、ハードにスケール化した「エフロ」は一旦、専用エフロ除去ケミカルで乳化させ、素材へ配慮しながら、スクレーバー等で気長に物理力で出来る限り除去します。薄く剥離された「スケール・エフロ」は、同じ専用除去剤を繰り返しながら、反応を確認します。
エフロの生成過程、またその物性を考えても、使用ケミカルは弱酸性、あるいは、酸性を免れませんので、塗布施工する折の垂れ、また周囲への養生は十二分に行う必要があります。
除去が完了したら、たっぷりと清水で洗浄し、ウェットバキュームでの水分吸引をお忘れなく。
翌日からのご利用の方々が肩までたっぷり、ゆったりご入浴され語らう光景を思い浮かべながら、2日間の作業を終えたのでした。
※ 浴槽の排水口が本来、その径が100mmであるはずが、何と!途中で漏斗(ろうと)状になっているパイプのため、スケール化したエフロで塞がれ、径が30mmにも、満たなくなっていたのには、驚かされました。
※ 洗面台のカランの黒御影石製の天板にもシリカ系の固着がありましたが、本施工と同時にダイヤモンドディスクによる研磨で、すっかり除去いたしました。
※ 石材呼称は、御影石、大理石、ライムストーン等の通称に従います。
建造物の外壁や床などの経年劣化、綺麗に磨きます!
今まで、落ちなかった石材のシミや黒ズミの劣化汚れ・油性スプレーなどの落書きも消します!
石材洗浄はリフォームするより、早く安くお手軽です。
まずは、石材クリーニングの実績 → 施工事例集をご覧下さい。